猿田司法書士事務所を皆さんに知っていただくために、猿田司法書士事務所について、友人の経営者の川井崇禎さんにインタビューをしてもらいました。
以下は、当猿田司法書士事務所についてのインタビュー記事です。(青字:インタビュアー)
本日はよろしくお願いいたします。
猿田:こちらこそ、よろしくお願いします。
なぜ司法書士に?
猿田さんは一度大手ゼネコンに就職されたとのことですが、安定している会社のサラリーマンを辞めて司法書士になった理由を教えてください。
猿田:私の母親が昔司法書士事務所に勤めていたことがあって、司法書士になじみがあったんです。実は、大学生の時にも司法書士資格取得のために勉強をしたことがあったんですけど、その時には目的が漠然としていて挫折していたんです。でも、就職してみて、やっぱり自分には独立するのが向いている気がして、再度司法書士を目指しました。
すごいですね。私だったらサラリーマン辞めて資格を取るなんてとても考えられません。一度挫折したとのことですが、「この仕事が自分に向いている」という自覚があったんでしょうね。
猿田:そうですね。向いているとは思っていました。
合格後~独立まで
その後、試験に合格されてからはどうしたのですか?
猿田:平成12年に合格したのですが、合格の手応えがあったので(笑)、合格発表前から就職活動をしていました。おかげですぐに仕事に就くことができました。発表後すぐに、新宿区の司法書士事務所に入りそこで司法書士登録をしました。
最初から都会のど真ん中で仕事をされたんですね。そこでは何年ぐらいお仕事をされたんですか?
猿田:5年半ほど勤務しました。一から教えていただいたその事務所の所長には今でも大変感謝しています。
その後平成18年に練馬区で独立されたわけですね。独立の際には以前の先生に嫌がられたりとかしなかったんですか?
猿田:あ、それは全くないですね。とてもいい関係で独立できました。それどころか、独立する際にその事務所で私が担当していたお客様まで引き継がせていただきました。「他の司法書士に顧客を奪われてしまうより、猿田君の顧客になってもらった方が良い」と言ってくれた所長の言葉が今でも忘れられません。
すごいいいお話ですね。先生が人間的に素晴らしいのと、猿田さんの信頼度が高いのがよくわかります。
現在のお客様と依頼内容
そして、平成23年に港区に事務所を移転されました。移転の決め手は何だったのでしょうか。
猿田:これまでお取引しているお客様は多くが都内の方だったのですが、特に港区・千代田区等に集中していたのです。練馬区では少々アクセスが不便だったので、今後顧客サービスを充実させ新規顧客を増やすために港区に移転しました。
どのようなご依頼が多いんですか?
猿田:特に多いのは企業のお客様からの商業登記に関する依頼と、個人のお客様からの相続に関する依頼です。
もう少し具体的に教えてもらっていいですか?
猿田:はい。企業のお客様からの依頼としましては、新規に会社を設立される方からの依頼というのも多くありますが、増資や減資などの資本政策に関する登記や合併や会社分割などの等組織再編に関する登記の依頼などです。これらを通じた会社の運営への法律上のアドバイスや書類のチェック等も求められています。
猿田:また、個人のお客様からは、親族が亡くなった際の不動産の相続登記の依頼や、これらに付随して必要となる遺産分割協議書の作成や、遺言書の検認や特別代理人の選任といった家庭裁判所へ申立書作成の依頼などです。また、最近は遺言書を書かれる方が増えていることもあり、公正証書遺言作成お手伝いをさせて頂くことが多くなりました。
「営業活動」はゼロで紹介のみ
新規のお客様を開拓するためにされていることは何でしょうか。
猿田:現在、いわゆる「営業活動」はしていません。ほぼ100%が紹介です。
え?営業活動をしていないんですか?それで仕事の依頼が来るものなのですか?
猿田:私たちにとっての営業活動は、「お客様から紹介をもらえるような仕事をすること」だと思っています。紹介を受けた方からは「紹介を受けて良かった。良かったのであの人を紹介しよう」と思ってもらうよと、そして、紹介いただいた方からは「紹介して良かった。また別の人も紹介しよう」と思っていただけるよう、今、目の前にいるお客様に精一杯いい仕事をすること、それだけを考えて日々業務にあたっています。
すばらしいですね。私も見習わなきゃ。(笑)
印象的なエピソード
印象的なお客様とのエピソードがあれば教えてください。
猿田:おかげさまでとてもいいお客様と多くお付き合いさせていただいています。いろいろ紹介したいエピソードはあるのですが、具体的な仕事の中身お話は守秘義務があり、できないことが多いので…
では、仕事の中身でないところで、お願いします。
猿田:そうですね…。では、相続の案件で関わった、私の母と同年代の女性ピアニストの方についてお話させていただきます。その方は音楽家一家で海外生活も長かった方なんです。私は言わばドメスティックな法律家で、一方、彼女はグローバルな芸術家で私の対極にある方です。そんな方から長期間にわたる複雑な案件をご依頼いただいて、とても親しい関係になれたんです。話をしていてとても楽しくて。
楽しい話ですか。興味あります。どんなふうに楽しいんでしょうか?
猿田:何と言ったらいいのでしょうか。1つの事象についての捉え方が私と全然違うんですよね。彼女は、芸術家なのだからでしょう、感性がとても豊かな方なんですよね。さっきも言ったように、私と対極にある方なので、出てくる言葉も、私が考えてもみないようなものが多いんです。そういうところにとても魅かれたということもありますし、同時に、そういうところから、法律家としての自分を顧みることができたんだと思います。
猿田:そして、また、彼女が私の法律家的な感覚を理解し好感を持ってくださっていると感じられたんです。印象的な言葉がいくつかあるのですが、たとえば「猿田さんがお子さんのことを話している顔を見てると、お子さんたちの顔がよく見えるわ。」とか、「私が楽譜を見るとその曲が頭に流れるように、猿田さんはこの書類を見ると次にすべきことがわかるのね。」とか、おおよそ私には思いつかないようなことを言ってくださいました。
猿田:今でも折々、手紙が来たり、彼女やその家族のCD、さらにはお気に入り本なんかまで送ってくれたりするんです。そういう関係を築けるのはとても幸せなことだと思います。
すばらしい関係ですね。
提供したいのは「安心感」
今後のビジョンを教えてください。
猿田:「私たちはお客様に何を提供しているのだろうか」と考えることがあります。それは、例えば、私たちの主な業務である登記に関していえば、登記を適切に完了させ、各証明書等をお納めするということになります。そのためにも、登記そのものにおける知識やテクニックは重要で、そこは絶えず研鑽しなければなりません。一方、登記そのものは言ってみれば「手続き」なんです。そして、私たちが一番大切にしなければならないことは、「手続き」に至るまでの過程だと考えます。つまり、お客様とのやり取りの中で、お客様に「安心感」を提供することです。それを最大限お客様に感じていただけるように仕事をしていきたいと思っています。
安心感ですか。そうですね。お願いするときには皆さん不安でしょうから。
猿田:あと、将来的には、若くて司法書士になったばかりで不安を抱えている人たちに、出版や執筆などを通じて、この仕事をするにあたっての心構えを含めた実務的な手法を伝えていけたらいいなと思っています。そのためにも、これからも引き続き、司法書士としての知識・実務の向上をめざしていきます。
これからもご活躍をお祈りしております。ありがとうございました!
猿田:こちらこそ、ありがとうございました。